建築士カトーのヒトリゴト

安全にも厳しい

『安全衛生協議会』

 

 

今日は昼より、可美総合センターで、月に一度の住宅安全衛生協議会が行われました。

 

毎月、安全を確認する為に、この一ヶ月なかけんハウジングの工事現場に関係された方々の会社から、番頭さん達ををお呼びして、教育的指導を行うものです。

 

前半に、各工事現場の工事工程の説明と、それぞれの現場毎に違うその工程に対する安全指示を行っています。

 

後半には、弊社の安全グループ長(課長)の小林G長による安全講話を行っています。今日は「リスクアセスメント」の教育ビデを皆さん達と一緒に見ました。

 

話しはそれますが、あの一橋容疑者が長く逃亡生活をしている間、ある建設会社の寮で過ごしていた。と言うニュースをお聞きになったかと思います。

 

それに関して、今日のニュースで、「元請け建設会社が、その努めていた下請け建設会社に仕事を発注しないようになった。」という記事がありました。

 

そのニュースに、コメンテイターさん達が、「通報した会社なのに、元請け会社も酷いねぇ」と話していました。

 

ちょっと、違うなと聞いていました。

 

建設会社の現場管理の現状は、一般の方々が考えているような、いいかんげんものではないのです。

 

住宅工事とはちがう一般の建設現場では、(1000万円以上の工事現場では、)事前に入場者の名簿は厳格に現場毎、毎回提出させています。

その名簿には、生年月日・血液型・本籍・現住所・健康診断報告書・各種免許書のコピー・入場車両の車検証・持ち込み電動器具の種類、点検記録、などなど様々びっしりです。

(ちなみに、住宅の工事現場は現管理事務所が整備できないので、なかけんハウジングでは、毎年年度初めに、各社さんからなかけんハウジングの工事現場に入場する可能性のある方々全ての名簿他の書類を提出させ会社に保存管理しています)

 

整備不良の電動工具を使っていて怪我すれば、元請け会社の安全責任者が罰せられます

 

高血圧の方を使っていて、もし現場で倒れれ、運悪く足場から落下したらどうでしょう。元請けの健康管理責任も問われます。労働基準監督署から指導も受けます。

このように万が一労災事故を起こしたときは、家族への緊急連絡も必要になります。

 

提出書類は、一業者でA4ファイル一冊びっしりになるのが普通です。そのファイルに嘘があれば、元請けが責任を取る場面も出てくるのです。職人の身元も管理できない会社は、提出書類の信用も全く無くなります。免許書の偽造はないのか?、健康診断は毎年受けて、書類で出しているが嘘の記実なのか?安全関係書類が全く信用できなくなれば、私でも下請け会社として使えません。こちらが書類送検される事になってはたまったものではありません。

 

以前私が安全衛生責任者をしていた工事金40億円の大規模建設工事現場でのことです。

始めてこの現場に来場された方には、この現場の安全ルール等を(新規入場者教育というのですが)1人40分掛けて行っていました。朝一番8時から多いときは2~30人一度に、遅れて来た職人にはその後引き続き順番にまた40分、書いたものを延々と呼んで聞かせ説明しました。来場者全員に最初の日に40分の安全指導を徹底したのです。

安全には真剣に取り組んでいるのです。

 

と言うわけで、コメンテイターなんて、専門外となるといい加減なことを言っているなぁと感じた今日の出来事です。

  

皆さんが考えているより遙かに建設現場での安全に対する対応は厳しいのです。

 

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