建築士カトーのヒトリゴト

家相について

 よく、この問題には直面します。そして頭を悩ませます。

まず第一に、家相学上とされる家をかんがえると
凹凸の無いシンプルな形となります。
すなわち、家相学上の言葉で言い直すと、張り欠けのない長方形
の家に利点があることになります。

 しかし、敷地が変形していてその形状に合わせたかったり、
デザインを優先した家にしたければ、家相学の考えとは離れ、
出っ張り引っ込みがあるプランに成りやすい。

 坪庭を作れば欠けに成ったり、
大きなお宅で光を沢山取り入れるために中心に中庭を設ければ、最悪の家相と成ってしまいます。

でも、廻りを見回して見てください。有名な歴史的建築物で
家相学上大問題である建物は沢山あるのでは無いでしょうか。

 第二にプランに時間を掛けてほぼ終了した頃、ご両親に指摘
されるんでしょうね。「やっぱり家相を加味してほしい」
と言われることがあります。
言われれば気になりますからね。

デザイン優先の、使い勝手優先のプランが全面的に変更されることが多々あります。

 第三に当初から家相を加味して設計したにも係わらず
プラン終了後、家相の先生に相談に行かれますと
必ず訂正を指摘されます。

家相は流派によって少しずつ考え方が違っていますし
家相の先生も何か指摘しないとお金が取れないという
現実的が問題のあるんでしょうね。

 いすれにしても、好くないと言われれば誰でも気になる物です。
少なくても良い気持ちには成りません。

 私は、家相学というのは水洗トイレもユニットバスも下水も
無い頃の、冬の断熱性よりも夏の風通しを設計に中心に考えてい
た昔の家を想定された学問だと思います。
全面的に全てを取り入れることも無いのではないかなって感じてます。
私達の現在の廻りの環境の変化を理解して、
ご自分の気持ちが納得できる、この程度でOKというところ
をご自分で決められることが一番大切なのではないかと思います。

まずは使いやすい、住む人に実利のある設計をお勧めします。

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